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都並敏史、11年ぶりの監督復帰。その先に見据えるJへの旅路(海江田哲朗)

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都並敏史、11年ぶりの監督復帰。その先に見据えるJへの旅路(海江田哲朗)J論プレミアム

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

いつでも元気な都並スマイル

都並敏史、11年ぶりの監督復帰。その先に見据えるJへの旅路(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]十七段目

▼ヴェルディレジェンドが古巣と対戦

過日、ブリオベッカ浦安の都並敏史監督と久しぶりに会った。浦安は関東サッカーリーグ1部に属し、ディビジョンはJ1、J2、J3、JFLの下に位置する。

9月9日、東京ヴェルディとのトレーニングマッチだった。結果は東京Vが3‐2で浦安を退け、どうにかJの面目を保った。浦安は誰ひとりとして守備をサボらず、球際の勝負は特に激しい。随所にパッションを重視する都並監督のらしさが垣間見える。

都並監督は今季から浦安を率いるが、それ以前はテクニカルディレクターとしてクラブに携わっており、トータルで6年目のシーズンだ。現在は育成テクニカルディレクターを兼務する。
「われわれは先日のゲームで関東リーグの上位ふたつに入る可能性が消え、同時に来季のJFL昇格の望みも絶たれました。シーズン前半、いくつか取りこぼしたのが響いたね。昨日今日、監督の仕事を始めたわけではないのだから、そこは自分の力できちんと勝点を重ねるべきだった。つまり、いまは来年に向かって新たなスタートを切ったばかりです」(都並監督)

近年、浦安は波に乗りかけた時期があった。

2013年、関東リーグ2部で優勝し、1部昇格。2014年、関東リーグ1部優勝。天皇杯には2年連続で本大会に出場し、J3のグルージャ盛岡を1‐0で破る快挙を遂げた。2015年、関東リーグ1部を連覇。2015年、第39回全国地域サッカーリーグ決勝大会(現・全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)で準優勝を果たし、念願のJFL入りを手中に収める。

だが、そこから先に厚い壁。2016年、JFL初年度は11位の成績でシーズンを終え、2017年は15位で降格となり、関東リーグに逆戻りしてしまう。そして、2018年は6位でフィニッシュした。今季は9月22日のジョイフル本田つくばFCとの最終節を残すのみで、勝っても現在の4位は動かない。

▼都並監督が思い描くヴェルディと浦安の関係とは

僕にとって、都並監督は初めて目にした本のなかのヒーローだった。

一志治夫の『狂気の左サイドバック 日の丸サッカーはなぜ敗れたか』(小学館)。初版は1994年9月。おそらく、自分が書店で最初に手に取ったサッカーの長編ノンフィクションである。1998年、日本代表が初めてワールドカップに出場する前後の時期、雨後のタケノコのようにサッカー本が量産され、本書は草分け的な一冊に位置づけられる。

物語は、1994年のアメリカワールドカップ・アジア地区予選を戦う日本代表。やがて『ドーハの悲劇』につながる過程で、都並の左足首の故障(疲労骨折)との壮絶な戦いが克明につづかれている。

〈手術は、開いた踝の骨をボルトでしめていくものだった。ボルトはドリルで穴を開け、皮膚の上からねじこまれた。傷口をいったん開けてしまうと、一週間以上傷口がくっつかないため、上からやったのだ。しかし、上からねじこむことで、神経やじん帯を一緒にひっぱり込んでしまい、そこから新たな痛みが起きることになった〉

〈都並は、練習に入る前、ロッカールームで武井からひそかに麻酔注射を打ってもらっていた。打たないと痛くて走れないからである。ダッシュの一本、一本は、実は足の寿命を確実に縮めていく練習だった。心肺機能を上げることは、踝に入った亀裂を広げていくということだった〉

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